ローコスト住宅では、
正しい良い物をより安くすることが
望ましいです。
では、正しいローコスト住宅とは
どのようなものでしょうか。
ここでは、2つの点に絞って考えたいと思います。
この2点において、
コストをかけずに建てることを
しっかりと意識している住宅かどうか。
そこを見極めることが大事で、
それが出来ているのならば、本当のローコスト住宅と言えます。
まず、家を建てる時の工程をいかに減らすかについて
考えてみましょう。
実は、材料費は家のコストに極端に大きくは影響しません。
ですが、物と時間に関しては大変なコストが発生します。
人件費とか手間賃を安くするかを意識して、
工程を少なくすることで、
良い家をより安く建てることができるようになります。
それには、工事の種類をできるだけ少なくすることです。
工事の種類を多くすると色々な業種の方が関わることになり、
その結果工程が増え、人件費もかかります。
建物を建てる際には、
基礎工事や大工工事など、さまざまな種類の工事が必要です。
この工事の種類を減らすことで、手間代を大きく削減できます。
また、同時に時間の節約にもつながってきます。
この時間の節約という点も、2つ目に大事なことです。
たとえば、キッチンや洗面室などにタイルを使いたい場合、
タイルを左官仕上げに変えて、土間の左官工事などと一緒に
行ってもらうことで、タイル工事自体をなくすことができます。
また、つくりつけ家具はコストアップにつながりやすいので、
家具工事という工程をなくすという考え方もあります。
たとえば、キッチンカウンターや洗面カウンターは、
家具工事で造作してもらうことが多い作業ですが、
これを「大工工事」と「建具工事」に変更します。
シンプルなデザインで、箱の部分を大工さんに、
扉を建具屋さんにつくってもらう事で、かなりコストを抑えられます。
見積もりをきちんと見て確認することで、減額するにはどうしたらよいか
そういった作戦も練れるようになります。
他にコストや時間面で参考になることというと、
ペンキ仕上げをできるだけ少なくする、ということも挙げられます。
これは、木材を無垢のままで使用することで、ペンキ塗装の工程が省けますし、
人件費の削減にもつながるというものです。
同じように、材料の数を省略するようにすることも
細かな部材をそれほど使う必要がなくなって、
作業工程(時間)も材料も簡素化できることに繋がります。
良い仕上げをして、プラス原価を抑えられれば
十分に住心地の良い家になります。
シンプルな工程に抑えると、質の良いローコスト住宅を
建てることができるのです。