費用を抑えて住宅を建てたいという方に、
少し外壁のことについて
お話したいと思います。
外壁材はたくさんありますが
ここではサイディングに絞ってみていきましょう。
まずは、外壁について考える時には
地域を考えてみましょう。
例えば、海岸に近いかとか風に当たりやすい場所なのかとか、
交通事情や雪が多いか、などです。
外壁の役割というと、風から家を守る、
日照から家の構造を守る、風雨の時に雨を防ぐ、
などが挙げられます。
外壁にとって必要なのは湿気を外に出すことです。
常に湿気が乾いていけば、家は劣化していかないからです。
できるだけいたまない素材を選ぶことも大切で、
それだけでメンテナンスコストも変わってくるからです。
でも、実は外壁選びはシンプルに考えると
うまくいきます。
それにはいくつかのポイントがあります。
まず、初期コストは可能な限り抑えること。
外壁を選ぶときには
軽くて劣化しにくく、耐用年数が長いものを選びます。
そして、雨漏りがしにくいもの、
台風などに強いものを考慮します。
では実際にはサイディングにはどんなものが
あるのでしょう。
まずは窯業系サイディング。
これは、モルタルに繊維を混ぜて固めたものです。
とても比重が重いものです。
ですが、窯業系は質感がリアルで
とてもサイディングにはみえなものもあります。
デザインのバリエーションも豊かです。
窯業系は、塗装がはがれると、
水をすって内側にはいってしまいます。
だから塗装が重要になってくるのです。
窯業系サイディングは、サイディングを張り付けていくだけなので
価格も比較的安価で済みます。
初期費用がおさえられますが、
メンテナンスは10年に一度必要になります。
ガルバリウム鋼板は軽く、
耐久性が高い素材です。
スタイリッシュな外観で、
メンテナンスの必要性は、10~15年に一度です。
ですが、窯業系に比べて
デザインのバリエーションが少ない難点はあります。
また、錆びて穴が開かない限りは
防水性能を維持できます。
モルタルは、シンプルな外観です。
ただ、ひび割れすると、雨漏りや水漏れをおこしてしまうので
注意が必要です。
タイル外壁は、タイルを貼るためさらに重たくなりますが、
耐久性は高いです。
ですが、他のサイディングと比較すると二倍以上の費用の差が
生まれます。
また、タイルの耐久性は高いと言われます。
他に、木製サイディングもあります。
メンテナンスフリーの外壁はありません。
メンテナンスしやすくコストが安いものを選びます。
他に、更新がしやすいということも大事で、
更新時期とコストを比較することも重要です。
ところで、外壁材より大事なものがあるというと、
皆さん何だろう?と思われるのではないでしょうか。
これがおろそかになっていると
外側をいくら良いもので固めていても意味がありません。
大事なものは、壁内環境なんです。
例えば、雨漏れで水が侵入してきて、
特に構造材が濡れて乾かないまま放置していると、
10年もしないうちに木造だと構造材がいたんでしまいます。
雨水が侵入して、それが排出できない構造になっていたら
どんなによい外壁材をつけていても意味がありません。
室内から外へ湿気をだす、という仕組みが大事です。
壁内は常に乾燥していること、
このことが構造的な劣化を防ぐのです。
壁の中に結露がおき、湿気がたまっていくと
構造材が劣化していってしまうんですね。
高断熱になればなるほど、
湿気を出すことが大切になってきます。
また、気密性能も大切です。
コンセントなどの、穴をあける部分などの
気密ラインを大事にします。
サイディングは最初の防水が大事と言われます。
また、外壁の汚れを気にされる方は多いですが、
実は劣化の要素ではありません。
メンテナンスが必要な時期に
きちんとメンテナンスするかが大切なのです。
基本的にはサイディングがもっともシェアがあるので
サイディングを選ぶ方は必然的に多くなるでしょう。
注意すべきことは、湿気排出に重点を置くこと。
これを念頭において、サイディングを選んでみては
いかがでしょうか?