間取りと言うと、家の中の配置について目が行きがちですよね。
ですが、間取りを決める上で大切なことは、
まずは土地の特徴に合わせることです。
逆に、間取りのイメージがしっかりと定まっているなら、
その構想に合った土地を探すことです。
実際には土地だけではなく、土地の周りの条件まで考える必要があるため、
たいていは、土地に合わせて間取りを考えることになります。
土地周囲の条件とは、例を挙げると隣接する建物がどの程度まで迫っているか、
土地のどの方向が通りに面しているか、などです。
また、間取りを考える時に失敗しないためのポイントの二つ目は、
見えない要素までシュミレーションを重ねることです。
具体的に言うと、採光や風通し、音、外からの視線などがあります。
採光と風通しに大きく影響するのは、窓の配置と大きさです。
明るいリビングには誰もが憧れるものだと思いますが、
実際には窓の面積を広くとることによって、
陽が眩しすぎたり、室内が暑く感じられたりする可能性もあります。
日照条件や軒の長さなども視野に入れながら、
ロールスクリーンなどの日除けアイテムも考えて、
窓の配置と大きさを検討しましょう。
また、一戸建てでは、マンションなどのように
隣家の音が壁越しに伝わることはありませんが、
隣の部屋からの音漏れが気になることはありえます。
特に多いのがトイレの水流音です。
トイレからの音漏れ対策には、トイレと隣接する部屋の間に
収納を入れると良いでしょう。
寝室とトイレは隣接させない、トイレの前には扉で間仕切りをして
直接音が伝わらないようにする、などの工夫が有効です。
また、外からの視線についてですが、家を建てる土地が
通りに面していたり、隣家がすぐ近くにあると気になる人が
大半ではないでしょうか。
隣接する土地が現在は空き地であっても、家が建つ可能性がある場合は注意が必要です。
外からの視線に対しては、フェンスや植栽でそこを覆うなどのほか、
軒を長くしたり、または外向きの窓は小さくするかわりに、
中庭を設置するなどの手段があります。
また、収納について考えると、
家族が増えたり子供が成長するとともに、物は増える傾向にあります。
そのことを想定し、収納スペースは少し余裕を持たせて計画します。収納は各部屋に最低でも1か所は設け、それ以外にウォークインクローゼットなどの収納も準備します。
このときに便利なものが、可動間仕切収納です。
可動間仕切収納はキャスターで移動することができ、
間仕切りとしても使える大型収納です。
子供が小さいうちは壁置き収納として使用し、
大きくなった時に、部屋を仕切って独立した子供部屋を作ることができます。
子供が成人し、家を出た時は再び壁置きに戻すなどして、
生活スタイルの変化に合わせて使うことができます。
可動間仕切収納は、天井と床に全面で突っ張るため、地震でも倒れない安心設計です。
間取りで失敗する原因の一つとして考えられるのは、
プランニング時に想像力が十分に行き届かないこと。
将来の変化が見通せなかったり、
見えない要素まで考えつかなかったりするのはよくあることです。
間取りの作成は紙に手書きで描くか、
表計算ソフトの図形描画機能で自作することもできますが、
間取りのシミュレーションができる便利なサービスやアプリも
あるので、それらを活用してみましょう。