例えば、食べ物でも住宅にしても、どんな商品であっても、
おおざっぱにいうと、その商品の価格表示に含まれる内訳というのは、
材料代プラス手間賃(利益)です。
建築工事で言うと、建材費と、施工費にわけられます。
この施工費、現場で働く職人さんの手間賃です。
この手間賃のコストダウンは難しいのが現実です。
施工する手間がかかってしまうことで人件費も増えてしまうことになります。
基礎工事や大工工事、電気工事、水道工事等々といった
各工種によって若干ばらつきはあるのですが、
家の値段が1000万円だとすると、おおよそ500万円以上は
手間賃なのです。
できれば、職人さんにまかせたほうがいいところは
職人さんにまかせ、それ以外のかんたんに出来ることは
自分達でやるという視点があると、より自分たちのすまいに
愛着も湧いてきますよ。
例えば床板の塗装を自分たちでやってみるなど、
こういったこともコストを下げる一つの手段です。
ローコストにするにはこの材料代と手間賃を
下げなければなりませんが、
それと同時に住む上での必要性を満たさなければいけません。
ローコストにするために、お金をかけるべき部分にかけて、
それ以外のものはそこまでお金をかけない。
そういった予算配分に対するバランス感覚がとても大切です。
まずは地盤の調査や、基礎・骨組みなど、
建物の安全性を担保するものには、きちんと予算を確保したほうがいいでしょう。
また将来、リフォームしようとした時に、簡単に交換することが出来ない場所や材料に関しては、
新築時によく検討した上で決めることが大切です。
例えば、外壁、断熱材、床材です。
将来、外壁を交換しようと考えた場合、材料によっては
工事が難しく工事費用も高くなることがあります。
例えばサイディングの外壁から、新しいサイディングに張り替えようと考えると、
一度すべての壁材を撤去し、下地や断熱材を剥き出しにした状態にすることになります。
もちろん、既存のサイディングを残し、その上から新たなサイディングを貼り付ける工法も
ありますが、隣地との隙間の有無などにも影響されてしまいます。
外壁は断熱性能にも影響するので、十分に検討した上で決めましょう。
そして家を買うには土地や建物の総額も大事ですが、
実際に住んでからかかってくる費用も考えておきましょう。
家に住む上で必ず必要となってくることは
どういったことか、ここをしっかりとご家族の間で
話し合っておく必要があると思います。
構造的にしっかりしていて地震や台風といった自然災害に
十分耐えうる家。
冬あたたかく、夏は涼しい快適にすごせる家。
帰ってくると気持ちよく過ごせる家。
家族それぞれの居場所がある家、、
こういったシンプルな条件もいうまでもなく大切なことですね。